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仏式の通夜、葬儀では、故人との別れに焼香をします。参列者は必ず焼香をしますから、マナーを覚えておきましょう。
焼香には座って行う座礼と立って行う立礼があります。場所の関係で自分の席についたまま行う回し焼香もあります。
焼香には宗派によって「焼香の回数」「抹香の捧げ方」などのしきたりが違いますので注意して下さい。
弔問客が大勢の場合は進行係りから「焼香は1回でお願いします」と声がかかることもあります。
真言宗・曹洞宗が3回。天台宗・浄土宗・日蓮宗・日蓮正宗は1~3回。臨済宗は1回。浄土真宗本願寺派は1回、大谷派は2回。抹香の捧げ方は、臨済宗・浄土真宗では額まで上げません。
【一歩上のマナー】
自宅では和室で座って焼香することが多いです。和室での焼香は、祭壇前に進んだら、座布団をはずし、畳の上に座りしょう。
線香のあげ方は宗派によって違います。長いまま1本をあげる臨済宗、離して3本の真言宗、折って寝かせる浄土真宗、折らずに寝かせるのが日蓮宗です。
現在の数珠には材質、珠の大きさ、色などの違いで男性用と女性用があります。本来数珠は僧侶が仏事に使用するもので念珠(ねんじゅ)ともよばれます。
数珠の素材としてはお釈迦様が菩提樹(ぼだいじゅ)の下で悟りを開いたとの言われからか、菩提樹の実が一番いいものとされていますが、現在は男性用には黒檀(こくたん)が一般的です。
また女性用は男性用に比べ珠は小さく、琥珀(こはく)、瑪瑙(めのう)、白珊瑚(しろさんご)、水晶、真珠、象牙などが用いられています。
合掌するときは数珠を両手にかけ、親指で押さえるのが一般的です。焼香の時、手のひらの中で数珠をこすりあわせますが、これは浄土宗では禁じられています。また浄土真宗の二輪で長房の数珠を使用する場合には、二つの親玉を親指の所ではさみ、房は左側に下げて合掌します。
宗派によっても数珠の形が異なりますが、略式の場合なら、各宗共通に用います。
真言宗の念珠は「振数珠」と呼ばれ、八宗用に用いられることがあります。
浄土宗の念珠は、仏名を数えながら数珠をくりますので、二つの輪違いに丸かんがついています。一般信者用としては、片手数珠が多く用いられています。
日蓮宗の念珠は、読経唱題の数を記憶するために、百八個の数珠を用いることを勧めています。
神式では仏式の焼香の代わりに玉串奉奠を行います。玉串は榊の枝に「四手」という紙片を付けたもので、それを祭壇に参列者一人一人が供えます。
キリスト教では焼香の代わりに献花があり、祭壇前で用意されている花を受け取り、献花台に一人一人が故人に捧げます。
仏式の数珠のように、キリスト教カトリックにはロザリオという珠のついた十字架があり、ロザリオには大珠6個と小さい珠53個が通されており、お祈りするごとにひと珠ずつ指で操っていくのです。